山田三方について

- 山田三方
- 米粉でつくる三角形の大判焼き「三方焼」
■グルテンフリーのやさしい和菓子 三方焼は、すべて小麦粉不使用・米粉100%で仕上げたグルテンフリーのおやつです。米粉のもっちりとした食感と、素材本来の甘さが特徴です。 定番の粒あんに加え、以下の2種類をご用意しています。 カスタード:パリで修行したパティシエから受け継いだ、なめらかでコクのあるカスタード。 チョコレート:甘さを控えた、ちょっぴりビターな大人の味。 安心・安全でやさしい味わいを、どうぞご家庭でお楽しみください。 ■山田という土地と「山田三方」の由来 伊勢神宮には、内宮(ないくう)と外宮(げくう)という二つの象徴的なお宮があります。そのうち外宮が鎮座する伊勢市駅周辺は、かつて「山田(やまだ)」と呼ばれていました。明治初期までは、伊勢市駅も「山田駅」という名で知られていました。 この地には、室町時代から明治初期まで続いた自治組織「山田三方」が存在していました。山田三方は、地域の民意を取りまとめ、山田奉行所に要望を出すなど、地域の発展を支えていた重要な組織です。現在でも、当店から西へ約300メートルの場所に「山田三方会所跡」の石碑が残っています。 この歴史に敬意を表し、私たちは店舗名として「山田三方」という屋号をいただきました。地域への愛着と、伊勢というまちの豊かな文化を次世代に伝える気持ちを込めています。 ■「三方焼」誕生の背景 昭和50年ごろ、創業者の曾祖父・美濃松蔵と親交のあった知人の愛娘さんが、伊勢の勢田川に架かる錦水橋のたもとで「錦水橋のたいやき」を開業しました。そのたい焼きは、しっかりとした食感の粒あんが評判を呼び、約40年にわたり地元・伊勢の人々に愛され続けてきました。 しかし、高齢を理由に閉店を決断されることに。ちょうどその頃、コロナ禍で生まれた時間のゆとりをきっかけに、かねてから食べ親しんだその味を継承したいという想いが芽生えました。 「この味を受け継いでくれるなら」と技術指導の承諾をいただき、令和3年4月、粒あんの修行を開始。添加物を一切使わず、加水も最小限に抑える——そんなこだわりの製法で、小豆本来の風味と食感を最大限に引き出す技術を学びました。修行が終わる頃、錦水橋のたいやきは惜しまれつつ閉店。その味を私たちは確かに引き継いでいます。 ■こだわりの「粒あん」 「錦水橋のたいやき」で使われていた粒あんは、北海道産の小豆を使用した、粒がしっかり残る風味豊かなあんこ。原料はもちろん、使用していた鍋までそのまま受け継ぎ、全く同じ製法で炊き上げています。 ふっくらと炊きあがった小豆に砂糖を加え、添加物を使わず、手間を惜しまない昔ながらの製法で仕上げる粒あんは、40年の歴史が詰まった味。今も変わらず、伊勢の味としてご提供しています。 ■「三」の形に込めた想い 「三方良し」「三種の神器」「三人寄れば文殊の知恵」など、日本には古来より“三”という数に親しみを込めた言葉が数多くあります。私たちの「三方焼」もまた、この“三”にちなんだ三角形のかたちをしています。 さらに日本では、山岳信仰に見られるように「山」そのものを神聖視する文化があり、ご飯やお供え物を山のかたち=三角形に盛る風習が残っています。おむすびもその一つです。 三角形の三方焼には、そんな日本人の信仰や文化への敬意が込められています。見た目もかわいらしく、手に取りやすい形が好評です。 ■これからも、伊勢の味とともに 「山田三方」という屋号には、地域の歴史と文化、そしておいしさを未来につなぎたいという想いが込められています。 ふだんのおやつにも、旅の思い出にも。 伊勢のまちの歴史とともに育まれた、やさしく、心あたたまる三角の味を、どうぞお楽しみください。